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7セグメントArduino Shield基板を試作基板メーカーのPCBGOGOで製作

ARDUINO

はじめに

7セグメントLEDの使い方の学習を兼ねてArduinoにスタックして動かせるオリジナルのシールドを製作してみました。これまでいくつかの中国試作基板業者に基板製造や部品実装を依頼していますが、まだ基板製造の依頼をした事が無かった主要な試作基板メーカーの一社であるPCBGOGOさんのご協力のもと基板を製造していただきました。

PCBGOGOに基板製造依頼をためらうことなくGO!

今回、PCBGOGOさんを利用してわかった事は、まず、PCBGOGOさんは競争の激しい試作基板メーカーとして10年以上の実績があり、納期、信頼性、価格面において安心して基板製造の依頼ができる業者さんという事です。

次に、格安基板製造業者さんの多くは中国企業ということで、基板や部品実装などの発注に際しては英語でのやり取りが基本となっていますが、PCBGOGOさんは完全に日本語での対応が可能となっており、日本でのシェア獲得に力を入れている業者さんのように感じています。

個人で設計したオリジナルの基板製造を試してみたくても英語が苦手で躊躇していた方にとっては、かなり強力なサポートになるのではないでしょうか。
ちょっと大袈裟かも知れませんが、日本の個人販売やスタートアップ企業の強い味方ですね。

そして、基板の納期については、発注タイミングや製造ラインの空き状況、基板仕様にも依存する事と思いますが、今回の基板は標準的な仕様の両面基板であった為なのか、週末の休日にガーバーデータを提出し、月曜日にPCBOGOさんでのデータ確認後、製造に投入、何と出荷翌日の週末の金曜日には到着しました。到着まで5日間というのは今まで依頼した中国メーカの中では最速で驚きました。いつも今回のような単納期とは限りませんが、急ぎで基板が必要な場合にはこの点も業者選定の参考にして良いかも知れません。

オリジナルArduino Shieldの生基板

Arduino unoの基板サイズと同一寸法のシールドとして仕上げてみました。
製造した基板の状態は写真の通りに問題の無い仕上がりです。

強いて言えばですが、ハンダレベラーに若干のムラが見られる箇所がありました。しかしながら挿入部品用の面積が広めのスルーホール周辺部分である事と、他の業者で作成した基板の仕上がりと比較しても良好な仕上がりとなっていましたので全く問題はないかと思います。

回路図

回路図と基板パターン図はフリーCADで定番のKiCadを使用して作成しました。

主要な部品としては、キースキャン機能付きLEDドライバーIC(TM1630)、コモンカソード 7セグメントLEDディスプレイ(HP5082-7760)、タクトスイッチから構成されます。回路的な注意点としては、キースキャン機能を使用する場合に、タクトスイッチを2個以上同時に押した場合に各セグメント間がショートしてLEDが誤表示を起こさないようにダイオードを配置する必要があります。

実装部品後の基板

基板は簡易検査が行われた上で納品されているはずなので問題無いはずですが、最低限のチェックとして生基板の状態で電源とGNDがショートしていないことを確認した上で部品を半田付けしました。基板単品では無骨であっさりしていましたが、部品を実装するとなかなか良い感じになります。

SW1からSW6の計6つのスイッチの色は色を変えてみました。何を意味しているか分かりますよね。
なにやら基板の左下に8ピンソケットがありますね。こちらについては後ほどご紹介します。

テストプログラムで動作確認

部品実装後のステップとして、ひとまず最低限の動作確認をするために、ネット情報を参考に”0”から”9999”までのランダムな数字を表示させるサンプルスケッチを作成して誤動作もなく所望の動作をすることを確認できました。

オプションコネクタの使用方法

オプションコネクタとして実装しているリファレンス番号”J6”の8ピンソケットはM5stickのHATソケットにちなんだ端子配列となっています。使用方法の一例として、この8ピンソケットに私のオリジナル作品のM5stickC-Plus用のKT0913搭載ワイドFMラジオモジュールを接続して動かしてみました。

このFMラジオモジュールは周波数とボリュームの可変制御をICのレジスタ設定で簡単に行うことができるため、周波数とボリュームのアップダウンを7セグメントシールドのキーでコントロールできるようにしてみました。周波数の変更はSW1を一回押す毎に100kHzアップ、SW2で100kHzダウンするようにし、ボリュームの変更はSW5で2dBアップ、SW6で2dBダウンとします。
動画にしてみましたので雰囲気をご確認下さい。

ItemUpDown
frequencySW1 (+100KHz/step)SW2 (-100KHz/step)
volume ( range:0 – 31 )SW5 (+2dB/step)SW6 (-2dB/step)
SWへの機能割り当て
KT0913ラジオモジュールを操作する

おわりに

7セグメントLEDディスプレイは枯れた技術のためか、Arduino ライブラリも比較的充実していてディスプレイとして扱いやすいです。BOOTHにても頒布させていただきますのでご興味があればよろしくお願いします。

今回の記事には記載していませんが、あらかじめブレッドボードでの動作確認を行い、回路の配線には問題ないことを基板製造前に確認しています。試作プリント基板製造も安価で短納期になったとは言えますが、できる限りブレッドボードでの事前確認を行い、自信をもってプリント基板をおこすことは有意義だと思います。

プリント基板の製作は、CAD上での設計ミスに気を付けて回路図や基板図面を描くことができれば、ユニバーサル基板の2.5㎜ピッチに合わせこんだ部品の選定が不要で設計自由度が高くなり、配線についてもワイヤーで配線することに比べて半田付けミスやショートなどのトラブルもなく、多くの利点があると思います。もちろん、ユニバーサル基板を使えば実験や試作も手軽に行える上に、職人芸的な味があって嫌いではないのですが。

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一週間程度で海外から試作基板が到着するのでしたら、ユニバーサル基板での手配線が難しい基板やピンピッチが小さいICを搭載した基板だけでなく、ちょっとした実験用基板でも、毎度、PCBGOGOさんのような基板製造業者さんに依頼して製造してみたくなります

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