はじめに
M5STACK社より製造発売されているM5stack用の2種類の超音波測距ユニットを動作確認として少し試してみました。
旧バージョンはI2CインターフェースでRCWL-9600超音波測距センサを搭載、測定有効距離は2~150cmです。すでにEOLとなっておりますが発売時の価格は715円でした。新バージョンはGPIOインターフェースでRCWL-9620超音波測距センサを搭載、測定有効距離は2~450 cmで価格は891円です。(記事執筆時点)
さくっとUIFLOWでブロックプログラミングしてみました。UIFLOWはビジュアルプログラミングなので対応した部品であれば簡単にプログラミングと動作検証を行うことができるのでとてもお手軽で扱い良いです。
UIFLOW
下図の様に簡単なブロックプログラムを2つのセンサー用に作成し動作検証として距離計測を行ってみました。
M5stackと2種類のセンサーの結線はGROVEコネクタに接続するだけです。
測定結果
下の写真では距離センサーをテーブルの上におき天井に向けて距離を測定した際の測定値が表示されています。
どちらも165cm台を示しており新センサーと旧センサーの測定誤差は2㎜程度ですので2つのセンサー間の誤差はほとんど無く同じ値を示していると考えられ距離センサー間の測定ばらつきはとても少ないと思われます。
一方で天井とテーブル間の距離を手作業によるメジャーでの実測をすると168cmでしたので、新センサーと旧センサーの測定結果は正しいと判断できます。
また測定範囲内の最小値側の検証を行ってみましたが、両センサーともに基準点から1cm~5cm程度での近距離の測定結果は1cm以上の誤差があり、新旧ともに近距離での測定値はほぼ正しくない結果となりました。
その後、基準点からセンサーを徐々に離していき、10cmの地点では旧モデルが94mmを示し、新モデルが97mmでしたので10cm以上では、正しく計測できると判断できます。
今回の実験では、10㎝未満の測定には超音波方式は向かない結果となりました。
但し私の測定環境が正しくないためにそのような結果になったのかもしれませんので、センサーのスペック値が間違えているとは断定していません。
今回の実験で近距離を㎝単位で精度良く測定できることを要求する用途には向いてないように思いましたが、10cm以上でおよその距離が測定できれば良いのであれば補正なしでも十分に使用できそうなことがわかりました。
おわりに
2022年5月20日にRCWL-9620のI2C版が発売されました。センサーはGPIO版と同じですので性能的には違いは無いと思いますが、I2C版のセンサーも購入して確認してみました。
結果、先日のUIFlowのプログラムと同一のもので動作検証することができ、結果としてはやはりGPIO版と同性能だったことをお伝えします。
いろいろなセンサーをM5STACKに接続してデータ取得する用途では、複数のセンサーを接続できるI2C仕様の新モデルを購入するほうがベターなのかもしれません。
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