【はじめに】
本日はご参考になればと思い、M5Stack社のATOM TailBATの充電不具合が発生した場合に元通りに充電ができる様にする修理内容を記事にしました。全ての充電不具合がこの方法で改善できるかはわかりませんが一度試してみる価値はあります。
【症状】
故障内容はACアダプターに接続した後、いくら時間がたっても充電できないものとなります。外観上はLEDインジケータが点滅状態で点灯状態にならず充電が完了しません。充電電流が流れているかをチェックする為にACアダプターのUSB出力とTailBATの間にUSBワットチェッカーを挟み込み確認した所、まったく電流が流れておらず、数秒おきにTailBatの電源状態を表示するLEDがチカっと素早く点滅しておりTailBATがリセットするような動きをしています。 私はこの電流チェック用にルートアール QC2.0対応 USB簡易電圧・電流チェッカー RT-USBVAC3QCと言うUSBチェッカーを使っていますが、このようなUSBワットチェッカーを一つ持っておくとお手軽に電流や電力、充電開始からの時間などの測定ができて役に立ちますよ。価格もそれほど高くないですので一つお手元にあると重宝するのでお勧めです。
【解析】
tailBatの中身を見ないと何もできないためTailBatを殻割して内部の様子を確認しました。分解と言っても6角ネジをはずせば簡単に解体することができます。内部の回路的には電力制御電源ICにリチウムポリマーバッテリーが接続されている単純な構成です。但し、今回のTailBatは初期ロット品のようで、電源ICの配線をリワークし樹脂塗布で保護している事が確認できました。別の時期に購入したもう一台も内部を確認したのですが、そちらは基板配線の修正済みの様でリワーク跡は無くこれまで充電不良は起こっていません。
【修理手順】
具体的な修理方法としては、リチウム電池が充電できない場合に試されることが多い修復方法である「電池電圧4.2Vより少し高い電圧を加える」方法を試してみました。つまりUSBから5V給電状態で写真の丸印をつけているBAT端子と5V端子を一瞬ショートさせます。

すると見事に電流が流れ始め充電が開始されました。私はこの方法で充電機能を回復させる事が出来ましたが、リチウムポリマー電池のため、試してみる方は保護メガネを着用するなど十分に注意して自己責任でお願いします。
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