紫外線計キットを組み立ててカナヘビ飼育ケース内の紫外線量を測定してみました

電子工作

はじめに

我が家では2022年5月ごろから近所で捕獲したカナヘビを飼育しています。この冬も無事に越して元気にしています。カナヘビは家の中では比較的暖かいリビングで飼育しているのですが、12月~2月上旬の間のは枯葉や土の中、石の下でじっとしていて地表にほとんど出てこず餌も全くと言っていいほど食べず心配していましたが2月中旬からよく地表に出てくるようになりました。近頃ではすっかり暖かくなってきたので、ベランダでの日光浴を再開させています。さて、カナヘビなどの爬虫類にとっては紫外線が健康上必要なものであり特にUVB波長の紫外線が重要な要素とのことです。調べたところによると紫外線の波長分類と爬虫類にとっての影響は次の通りでした。
 UVA:波長 315~400nm  食欲増進、脱皮の促進効果
 UVB:波長 280~315nm ビタミンD生成、カルシウム代謝効果
 UVC:波長 100~280nm  オゾン層に吸収され通常は地表には到達しない
               UVBの290nm以下は地表上では実質0とみなせるようです。
UVBの波長範囲はUVAやUVCと比較して狭く定義していることに少し不思議な感じがしました。
では、実際のところ紫外線は人間の目には見えないため、日光浴ではどのぐらいの量が照射されているのかなと疑問に思い秋月電子で発売していた紫外線計キットを購入して測定してみました。なお当ブログの最後にはカナヘビさんの写真を掲載していますので爬虫類が苦手な方はご注意くださいませ。

紫外線計キット

仕様と組み立て

キットに付属のマニュアルはなかなかレトロな青刷りの説明書となっています。秋月電子のキットは初めに±200mV電圧計を組み立てた後に紫外線センサーを追加することで紫外線計が完成するキットとなっています。
紫外線の測定レンジは切り替え式で次の2通りが可能です。
通常測定モード:0~20.00mW/cm2(液晶画面の表示は19.99mW/cm2まで)
微弱測定モード:0~2.000mW/cm2(液晶画面の表示は1.999mW/cm2まで)

具体的な組み立てについては詳細に記述されているマニュアルに従って組み立てれば問題はないですが、私はキットに含まれない部品として2回路2接点のプッシュ式トグルスイッチを2つ使用して、電源ONOFFスイッチと測定モード切替スイッチを追加することで写真の通りに仕上げてみました。ケースはキットに含まれるものを使用していますが、紫外線センサー上部のケースには穴をあけて直射太陽光がセンサーに照射されるようにしています。

紫外線センサーの特性

このキットに採用されている紫外線センサーは浜松ホトニクス製G5842となっており、下図の特性グラフの通り260~400nmの波長を測定できますが、UVA、UVBを別々に測定することはできません。

但し、同社のG5842-01という型番のセンサーもあり、そちらはUVBのみを検出できるセンサー(G5842にUVAカットフィルターを実装した派生品と推測しています)のようですが、ネットで調査したところでは、購入先などの詳細情報が確認できませんでした。

実測結果

天気の良い日にカナヘビ飼育ケース内の実測値を確認してみました。飼育ケースは樹脂製なのですが、まず蓋を開けて表示値が最大数値になるようにケースの向きを調整して測定した結果が次の通りです。
太陽光がケースに反射して読みずらいですが、1.611mW/cm2を表示しています。

次に飼育ケースの蓋をして測定してみると、0.788mW/cm2でした。

考察

蓋なし:1.611mW/cm2、蓋あり:0.788mW/cm2の結果より、樹脂製の蓋をすることでケース内に届く紫外線量は約50%も減衰していることになります。私は、数ミリの樹脂製の蓋ではほとんど紫外線は減衰しないだろうと安易に思っていたのですが、半減していることに結構驚かされました。やはり爬虫類飼育方法で紹介されてる通り、カナヘビのビタミンD生成、カルシウム代謝を効果的に促進するためにはケースの蓋は外して日光浴をさせたほうが良いということが数値結果より納得できました。


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